【背景】原発性副甲状腺機能亢進症の治療は手術が第一選択であり、手術前画像評価による部位診断を含めた術前の準備が重要である。【症例と方法】2016年11月より2018年11月までに当院で原発性副甲状腺機能亢進症の診断にて副甲状腺腫瘍摘出術に至った20例を検討した。年齢は中央値56歳、性別は男性6例、女性14例。全例で頸部超音波検査・頸胸部 CT・ 99mTc-MIBIシンチグラムを施行した。術中所見および術後病理所見から各術前画像検査の有用性を検討した。【結果】病的副甲状腺検出率は頸部超音波検査で100%、頸胸部 CTで90%、 MIBIシンチグラムで80%であった。2例で異所性副甲状腺腫瘍の診断であり、いずれも甲状腺内異所性副甲状腺腫が確認された。【考察】局在診断においては、頸部超音波検査が最も部位診断に有用であった。異所性副甲状腺種は頸部の他にも縦隔内、咽頭・食道背側での局在が知られており、頸胸部 CT、 MIBIシンチグラムや、術中迅速病理検査を含めた慎重な判断が必要である。
2019/05/11 13:50〜14:50 ポスター会場