第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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タイトル

外来にて鼻疾患の患者を視診する際に、最初に注目するのは下鼻甲介である。下鼻甲介の性状を観察することで鼻疾患の推測が可能であり、腫脹の程度を見ると鼻閉の程度が予想できる。下鼻甲介の腫脹は刻々変化するが、その腫脹の変動を定量的に評価することは困難である。客観的検査である CTや鼻腔通気度検査は、定量的であるが時系列的な反復評価が難しく、一方反復評価が容易な視診は主観的であり定性的な判断となる。近年、 AI技術が進歩し、ディープラーニングによる画像診断が現実的になりつつある。学習に必要なライブラリやソフトウエアも一般的な PCで運用することが可能である。今回、 Pythonと TensorFlowを用い、内視鏡による下鼻甲介画像を機械学習させることで、下鼻甲介の腫脹の程度を定量的に評価した。そして、その定量的指数を客観的検査である CT画像上の下鼻甲介粘膜腫脹率や鼻腔通気度との相関を検討したので、報告する。

2019/05/11 13:50〜14:50 ポスター会場