第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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はじめに :日本は高齢化のさ中にあり、必然的に耳科手術の対象患者も高齢化がみられる。近年は麻酔技術などの進歩により80歳以上の高齢者も比較的安全に手術が行えるようになっており、適応範囲は広がっていると考えられるが、その反面高齢患者固有の問題もみられるようになった。
対象 :2000年から2018年10月までに日本大学医学部を受診した耳科手術施行患者における問題点を検討した。
結果 :手術自体に大きな問題がみられることは少なかったが1.抗血小板薬やサプリメント使用を認識できなかったり、ヘパリン投与による肝機能障害が出現して手術が中止となった症例2.認知症の出現により経過観察が必要であるにもかかわらず、 drop outした症例3.耳管機能の悪化により聴力成績が不良であった症例がみられた。
考察 :高齢者の増加は必ずしも手術数の抑制にはつながってはいないと思われたが、認知症の出現による経過観察の中断は術式選択を考えるうえで十分注意する必要があると考えた。

2019/05/11 13:50〜14:50 ポスター会場