第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

プログラム

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タイトル

【背景】タイトジャンクション( TJ)の最も重要な機能は、顆粒層細胞間隙における水溶性分子の透過性を制御するバリアー機能である。真珠腫では上皮のバリアー機能に障害があることが推測されるが、角質層の障害に関する報告は散見されるものの、 TJに関連した報告は乏しい。重層扁平上皮 TJを構成する主要なタンパクは Claudin 1、 Claudin 4、 Occludinが知られている。
【目的】真珠腫上皮における Claudin 1、 Claudin 4、 Occludinの発現について免疫組織学的検討を行う。
【方法】対象は東京慈恵会医科大学附属病院で手術を施行した先天性真珠腫47例、後天性真珠腫63例、同患者耳後部皮膚28例とした。免疫染色を行い、上皮層における陽性面積率を算出し統計処理を行った。
【結果】いずれのタンパクも各群で発現の程度、局在に差を認めなかった。
【結語】中耳真珠腫における TJを構成する Occludin、 Claudin 1、 Claudin 4の発現に差を認めず、真珠腫の TJは正常な
皮膚と同じように構成されている。

2019/05/11 13:50〜14:50 ポスター会場