第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

プログラム

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タイトル

成人の閉塞性睡眠時無呼吸( obstructive sleep apnea ; OSA)の診断は、無呼吸低呼吸指数( apnea hypopnea index ; AHI)にて重症度を判定するのが一般的であるが、同程度の肥満度・年齢・性別であっても AHIの数値はさまざまである。今回われわれは、 AHI高値群と AHI低値群における病態的特徴を検討することを目的とした。方法は、当院において終夜ポリソムノグラフィーで OSAと診断した症例を対象とし、年齢・性別・ BMIを100 ≦AHI群と AHI<100群で1 :2でマッチさせた。両群間の PSGの各睡眠パラメータと、セファログラムにおける軟性因子と骨性因子を比較した。 PSGの結果、睡眠ステージ毎の平均 SpO2はいずれも100 ≦AHI群が有意に低い結果であり、最低 SpO2も有意に低値で、 SpO290%以下の時間は有意に高い結果であった。しかし平均低呼吸持続時間は100 ≦AHI群が有意に短く、平均無呼吸持続時間も有意差はないが短い傾向にあった。セファログラム測定値に両群に差は認められなかった。100 ≦AHI群は、解剖学的な上気道狭小化以外の因子の関与が示唆された。

2019/05/09 17:40〜18:46 ポスター会場