第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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亜急性壊死性リンパ節炎(菊池病)は1972年菊池、藤本らにより提唱された慢性頸部リンパ節腫脹を伴う全身性疾患での一つである。10代〜30代女性に多く(男性の1.6〜2倍)、臨床的にも時々遭遇する疾患のひとつである。感冒症状に前後して、38度以上の発熱(1週間から1カ月ほど続く)、自発痛・圧痛を伴った一側性の頸部リンパ節腫脹等を呈する疾患である。本症は急性咽喉頭炎、反応性頸部リンパ節腫脹で診断され、原因が不明のまま治癒することが多く、実際に確定診断がつく症例は多くはない。今回われわれは1年間に初診時菊池病を疑った28歳女性と11歳男児を経験。いずれも初診時は特徴的な症状を認めず、最終的にリンパ節生検により確定診断がついた。本疾患は治療に関係なく自然治癒する症例も多い。よって確定診断目的の生検については賛否両論である。この点について当科で経験した菊池病を疑った症例(いずれも生検を行い病理診断で菊池病と診断した)が確定診断に至ったまでと、本症に対する当科の対応や方針などについて報告する。

2019/05/09 17:40〜18:46 ポスター会場