【目的】当科では突発性難聴 Grade 4 に対し3者併用療法(全身ステロイド療法+高気圧酸素療法+鼓室内ステロイド療 法)を行ってきた。治療成績にどのような予後因子が影響を与えているか、さらに ROC 曲線から得られたカットオフ値の 有用性について検討をしたので報告する。【対象と方法】対象は2010年8月から2018年9月までに3者併用療法を行った突 発性難聴 Grade 4 : 171例(男性85例、女性86例)とした。治療成績を検討するとともに、治療成績に影響を与える予後因 子についてロジスティック回帰分析を用いて検討した。また ROC 曲線から得られたカットオフ値を求めその有用性につい て統計学的解析を試みた。【結果】治癒29例(17.0%)、著明回復88例(51.5%)、回復38例(22.2%)、不変16例(9.4%) であった。ロジスティック回帰分析では治療前平均聴力レベルが治療成績に最も有意に関与していた。ROC 曲線から得ら れたカットオフ値は治療前聴力レベル 104dB であった。χ2 検定からも有用であった。【結論】治療前平均聴力レベルが最も 有意に関与していた。
2019/05/09 17:40〜18:46 ポスター会場