第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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目的 : High resolution manometry(以下 HRM)による食道内圧の測定においては、10回の測定が推奨されてきた。しかし、咽頭〜上部食道括約筋の内圧測定においては、その測定回数に関する明確な基準は作成されていない。今回、 HRMの測定回数について必要十分となる測定回数について検討した。対象・方法 :40人の健常被験者に経鼻的に HRMを挿入し、 Dry swallow、 5ml water swallowを各10回ずつ施行し、上咽頭、舌根部、上部食道括約筋内圧を測定した。被験者ごとに10回のデータから平均値、標準偏差を求め、標準化を行った。各被験者において、標準化値の累積平均が± 1SD以内となるまでに要する回数を検討した。結果 :5ml嚥下時の上部食道括約筋圧最低値のみ、5回目の累積平均で95%の被験者が± 1SD以内に収まった。他の項目は4回目で95%の症例が± 1SD以内に収まった。結論 :5回以上の測定を行えば、比較的正確なデータが得られるのではないかと考えられた。

2019/05/11 9:15〜10:15 第10会場