第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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甲状腺、副甲状腺の手術において、術後永続的副甲状腺機能低下症を予防する上で正常副甲状腺の温存は非常に重要である。副甲状腺の検出方法は従来では術者の肉眼的評価、術中メチレンブルー染色、アミノレブリン酸( 5-ALA)を用いた術中光線力学的同定などが挙げられる。近年、赤外蛍光検出器により副甲状腺が持つ内因性蛍光を検出することで術中副甲状腺検出を行うことが報告されており、当科でも甲状腺左葉切除後の甲状腺右葉乳頭癌 T1bN1b症例に対する右葉切除、頸部郭清症例、バセドウ病に対する甲状腺全摘症例に対し、 pde-neo(浜松ホトニクス社)を用いて、赤外線蛍光による術中副甲状腺検出を行ったので報告する。本方法は色素などを用いず身体への影響がなく安全に簡便に行えることが利点である。脂肪と鑑別しにくい副甲状腺組織を検出でき、永続的な副甲状腺機能低下症を避けるために有用であった。

2019/05/11 9:15〜10:15 第9会場