(はじめに) BPPVは問診から予想できる場合が多い。ある特定の頭位をとると数秒から数十秒の回転性めまいが誘発され、静止したり頭位を戻すとめまいが消失する。再び特定の頭位をとるとめまいが起こるというものである。今回、問診から BPPVを疑うも、頭位・頭位変換眼振検査にて方向交代性眼振を認めなかった症例に対して検討を行った。(対象)2014年11月〜2017年の10月までに東京医科大学病院を初診し BPPV疑いとされ、その後に1回以上再診したが終診まで眼振を認めなかった54例を対象とした。(結果)平均63歳、男女比=1 :1.7であった。シェロングを15例(28%)に施行、その内3例(20%)に異常を認めた。 cVEMPを28例(52%)に施行、その内6例(21%)に異常を認めた。 oVEMPを30例(56%)に施行、その内4例(13%)に異常を認めた。(考察)これらは、A.BPPVであったが受診時には自然寛解した、B.BPPV以外の疾患である、を考えた。年齢、性別分布は BPPVと酷似しており、Aが多いと推測された。 BPPV以外の疾患としては、 OD、頸性めまい、球形のう障害などが疑われた。
2019/05/11 13:50〜14:50 第4会場