第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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筆頭演者は10年以上前からヨガインストラクターとしてヨガを指導し、ヨガの健康への効能に関心があった。その中で女性に人気のホットヨガは、意外なことに耳鼻咽喉科領域の重大な症状を起こしていることに気がついた。そこで2014年1月~2018年11月末の約5年間でホットヨガにより症状が出た53人の患者を報告する。内訳は耳管開放症12人、耳鳴症増悪8人、低音部型感音難聴7人、 PPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)増悪6人、 BPPV(良性発作性頭位めまい症)5人、メニエール病増悪4人、喘息発作4人、片頭痛発作3人、うつ病のめまい症増悪2人、他であった。何れの患者も運動習慣がなく、多くは中止により改善傾向を示した。有酸素運動として患者に指導する場合、炎天下のランニングやテニスなどにやり慣れている人には、ホットヨガは問題ないと思われるが、運動習慣のない患者は酷暑の環境下の運動と同じであり、脱水や熱中症や自律神経の不安定(交感神経系の異常興奮)などから、めまい症や不眠を含め、種々の発病や症状の増悪を招くため、十分な配慮が必要と考える。

2019/05/11 13:50〜14:50 第4会場