第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

プログラム

No

タイトル

緒言 :昨年、語音聴力検査の年齢的変化を考慮する物差しが見つからないと、本学会で報告した。その折に会場から聴力検査に関する1960年〜1980年の業績目録をご提示いただき不勉強を叱責された。早速その文献を探し、諸先輩方の業績に触れた。方法 :耳疾患の既往のない年齢的に正常聴力を示す女性について、50代前半から71歳まで半年毎に標準純音聴力検査・標準語音聴力検査を行った。また耳疾患の既往のない70歳〜90歳の数人の検査も行った。結果 :1960年からの標準語音聴力検査は標準純音聴力検査の異常者に関しては詳しく報告されていたが、正常聴力者の語五聴力加齢変化に関する報告は見つけられなかった。標準語音聴力検査では、82歳までは語音弁別能力曲線の正常範囲内に収まり、88歳以降は右側にそれた。考察 :標準純音聴力検査の加齢変化を示したオージオグラムは、聴力検査結果の説明に汎用されている。しかし語音聴力検査の年齢的変化を説明する物差しが見つからない。早期の規定作成を望む。

2019/05/11 9:15〜10:15 第4会場