第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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IgA腎症の診断で口蓋扁桃摘出術を行った患者のうち、以下の条件を満たす118名について治療効果を検討した。適用条件は18歳以上、ステロイドパルス治療は3回施行、ステロイドパルス療法前後3カ月以内に扁桃摘出施行、腎生検は治療開始前1年以内に施行、3年間の経過観察、である。検討項目は年齢、性別、血圧、発症時期、腎生検所見、血清 Cr値、eGFR、血清総タンパク値、血尿の程度、扁桃炎既往の有無、マッケンジー分類、摘出扁桃の重量と病理所見、抗血小板薬使用の有無、レニンアンギオテンシン変換酵素阻害薬使用の有無、である。寛解の定義は Akagiらの定義を用いた。全症例の寛解率は56.8%であった。寛解群と非寛解群を比較すると、2群間比較と多変量解析ともに C-Gradeにおいて有意差を認めた( P= 0.0003、 P= 0.026)。 C-Grade 1の寛解率(73.4%)は C-Grade 2(39.0%、 P= 0.0004)、 C-Grade 3(30.8%、 P= 0.003)と比較し有意に高かった。

2019/05/11 9:15〜10:15 第2会場