第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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顔面神経麻痺診療において不全麻痺は予後良好であるが完全麻痺は予後不良であることから、麻痺の程度を適切に評価し完全麻痺患者を適切な治療に導くことが重要である。しかしながら40点法による評価は検者間でばらつきがあるため、今回われわれは40点法10項目のうち、検者間で誤差の少ない2項目「強閉眼」「頬を膨らます」に着目し検討した。当科で2001年1月から2017年12月までに加療したウイルス性顔面神経麻痺患者約500名を強閉眼時の『兎眼なし/あり』、頬を膨らます時の『呼気もれなし/あり』で4群に分け、麻痺スコア最低値、 ENoG最低値、治癒率を比較したところ、兎眼あり・呼気もれあり群はすべて完全麻痺例であり、他の3群により有意に ENoG値が低く、40点法原法に比して簡便で万人向けと考えられた。

2019/05/10 10:20〜11:00 第10会場