第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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再発・転移頭頸部扁平上皮癌に対する first lineの標準治療はプラチナベースの化学療法にセツキシマブを併用することがガイドラインでも推奨されている。また、プラチナ不応症例に対してはニボルマブが使用されることも多くなっている。一方、セツキシマブとパクリタキセル併用療法も第Ⅱ相試験が行われ、安全性や有効性の観点からその有用性が報告されている。そこで今回われわれは再発・転移頭頸部扁平上皮癌に対してセツキシマブとパクリタキセル併用療法を行った症例に対する治療効果、有害事象等について検討した。対象は2014年12月から2018年11月までにセツキシマブとパクリタキセル併用療法を行った16例で、年齢は中央値で62歳、原発部位は、口腔4例、下咽頭4例、中咽頭3例、鼻腔2例、上咽頭、喉頭、原発不明がそれぞれ1例ずつであった。治療効果については CR1例、 PR7例、 SD2例、 PD6例であった。また、有害事象で注目すべき点は、現在のところ頭頸部領域では報告がない黄斑浮腫が4例(25%)で見られたことである。若干の文献的考察を加えて報告する。

2019/05/10 11:20〜12:20 第8会場