根治治療の対象とならない再発・転移性頭頸部扁平上皮癌に対しては、局所制御および生活の質を維持した延命を目的とした化学療法が行われており、その第一選択として推奨されているレジメンは、いわゆる EXTREME試験でその効果が示された白金製剤+ 5−FU+セツキシマブ(EXTREMEレジメン)である。しかし再発・転移性頭頸部扁平上皮癌に対する実際の診療では、同試験の対象として含まれなかった症例(腎機能障害を含む、合併症の既往、 poor performance status、プラチナ抵抗性症例など)に対する治療を考慮する必要があり、本邦における実臨床での治療効果の検討が必要である。そこで今回われわれは、2013年6月から2018年1月の期間に、関西医科大学附属病院と当院にて一次治療として EXTREMEレジメンを用いた治療を開始した再発・転移性頭頸部扁平上皮癌98症例(関西医科大学附属病院 :59症例、当院 :39症例)について後方視的な解析を行ったので報告する。
2019/05/10 11:20〜12:20 第8会場