第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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背景:本邦では2017年3月より根治切除困難な再発転移頭頸部癌に対してニボルマブの使用が可能になった。 Checkmate 141試験では扁平上皮癌に対する検討であったが、非扁平上皮癌に対する使用も見られるようになっている。今回、非扁平上皮癌に対するニボルマブの治療効果を多施設共同で後ろ向きに検討した。
対象 :2017年4月から2018年3月の間に京都大学とその関連病院合わせて11施設によるグループ(KYOTO−HNOG)において、再発転移頭頸部癌に対してニボルマブ治療を開始した95例の内の非扁平上皮癌であった15例。
結果 :15例の内訳は唾液腺導管癌3例、悪性黒色腫2例、腺様嚢胞癌2例、 Nonkeratinizing carcinoma2例、滑膜肉腫1例、肉腫様癌1例、小細胞癌1例、リンパ上皮腫1例、類基底細胞扁平上皮癌1例、高悪性腺癌と肉腫瘍癌の併発1例となっていた。1年経過時点での OSは42.9%、 PFSは14.8%となった。全奏功率については、 PD11例、 SD1例、判定不能3例であり、 PRと CRの症例はなかったため0%となった。非扁平上皮癌に対するニボルマブの使用は効果は乏しいと思われた。

2019/05/10 10:20〜11:20 第8会場