第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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大阪府では、新生児聴覚スクリーニング( NHS) referの場合、最終的に日本耳鼻咽喉科学会指定の精密聴力検査機関のいずれかに紹介となる。今回2013年1月から2017年12月までの5年間に NHS後精査のために精密聴力検査機関を受診した1,957児について2018年8月時点での聴力の程度および補聴器や人工内耳などの補聴介入状況を調査し、解析を行った。片側難聴が425児、両側難聴が755児であった。精密検査の結果から NHSの感度・特異度を算出すると、右耳では感度78%、特異度50%、陽性的中率60%、陰性的中率69%であった。左耳では感度81%、特異度42%、陽性的中率58%、陰性的中率69%であった。両側難聴のうち、補聴介入が望ましい両側中等度難聴以上の児は349児(両側高度難聴122児、高度・中等度難聴39児、両側中等度難聴188児)であった。補聴介入については、片耳人工内耳装用12児、両耳人工内耳装用16児、両耳補聴器装用242児、片耳補聴器装用18児となっていた。スクリーニング普及率向上だけでなく、その後の精査・介入の調査も乳幼児医療の向上に役立つと考える。

2019/05/10 11:20〜12:20 第5会場