第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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めまい・平衡医学(以下めまい学)は複雑な病態であることが多く、苦手とする医師は多い。われわれの施設では、初期研修医向けに耳鼻咽喉科診察の指導をさまざまなテーマで実施しており、実技を交えためまい講習を行っている。今回われわれはめまい学に研修医がどのような印象を抱いており、講習によってその印象や外来診察力が向上するか検討した。
検討1:初期研修医20名を対象に講習前アンケートを実施したところ、めまい学が「嫌い」「やや嫌い」と回答した割合が55%を占めた。その理由として「鑑別・眼振が難しい」、「イメージが湧きにくい」という意見が見られた。講習実施後は90%以上がめまい学が「好き」「やや好き」と回答した。
検討2:初期研修医10名を対象に模擬患者診察を講習前後で実施させ、診察項目数と問診項目数に変化があるか検討したところ、いずれの項目数も有意に上昇した。研修医の学習意欲を高めるために、指導者側は内容の明確化や順序立てた診察指導、動画を用いた視覚化、さらに実技などを体験させることが重要である。

2019/05/10 11:20〜12:20 第5会場