第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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【目的】騒音性難聴は予防が重要だが社会的にはあまり認知されていない。国内の疫学データも乏しい。その実態を明らかにする一助とするため、茨城県の製造業事業所に対して実地調査を行うこととした。【対象と方法】特に騒音レベルが高いと推測される鉄鋼業、非鉄金属製造業、金属製品製造業、一般機械器具製造業、電気機械器具製造業、輸送用機械等製造業を抽出し、対象事業所4,361カ所に騒音のアンケート調査を行い、同時に実地調査ならびに改善指導が可能であることを周知した。産業保健総合支援センター職員と共に調査を希望した事業所を訪問し、騒音レベル測定と気導純音聴力検査を施行した。【結果および考察】少数ではあるが実地調査と改善指導を希望する事業所が出てきた。限られた調査結果に過ぎないが、騒音レベルが高い事業所および騒音性難聴の有所見率は少なくないことが確認され、調査を拡大していく必要性が考えられた。なお、この調査は厚労省労災疾病臨床研究事業補助金(170601−01)の支援のもと、筑波大学医学医療系医の倫理委員会の承認を受け進めた。

2019/05/10 10:20〜11:20 第5会場