好酸球性副鼻腔炎の治療の基本は、内視鏡下鼻内副鼻腔手術(ESS)とステロイドの内服である。最近、抗サイトカイン
(受容体)抗体による治療の可能性も出てきている。われわれは、難治性で易再発性の本疾患に対するさらなる治療法の選択肢として、 ESS後の ENT―DIBカテーテル(ディブインターナショナル社)によるステロイド局所注入の効果を検討している。 ENT―DIBカテーテルは、かつての YAMIKカテーテルを基本としつつシリコン製の副鼻腔炎治療用カテーテルとして本邦で改良作成されたものである。本カテ.テルによる治療はいわゆる「保険診療」の範囲内で実施できる。今回、当院倫理委員会での審査を経て、 ESS+手術前後のプレドニン内服後、カテーテルによるステロイド局所注入を行って経過観察を行った群とカテーテル治療を行わずに経過観察を行った群とで鼻茸再発やステロイド内服治療再開の必要性の有無も含めた自他覚所見の比較検討を行った。当科での治療成績の一部を本カテーテル治療の実際(動画)と併せて報告する。
2019/05/10 10:20〜11:20 第3会場