口腔癌の治療は手術が主体であり、多くの亜部位に分かれているため手術内容は多種多様である。近年は高齢化の影響による高齢者口腔癌患者の増加を認めており、治療方針を検討する際に問題となることも多い。今回、当科で一次治療を施行した口腔癌症例を後方視的に調査し、その治療成績と問題点について検討した。対象は1997年1月から2016年12月までの20年間の口腔扁平上皮癌891例であり、男性600例(67.3%)、女性291例(32.7%)、年齢中央値61歳であった。亜部位の内訳は舌593例、その他口腔298例(口腔底110例、下歯肉75例、頬粘膜41例、上歯肉30例、臼後部27例、硬口蓋12例、口唇3例)であった。年齢分布では舌癌は中央値は59歳、その他の口腔癌は67歳であった。舌癌とその他の口腔癌について比較検討を行い報告する。
2019/05/09 10:50〜11:50 第9会場