第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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唾液腺管内視鏡(sialendoscopy)は、比較的新しい唾液腺疾患の診断および治療用機器であり、1990年代後半からヨーロッパを中心に普及が進んできている。本邦においては2000年代後半から臨床に使用されるようになり、平成26年診療報酬改訂において、「唾液腺管内視鏡加算」(1,000点)として保険収載されたこともあり、今後さらに一般的な手術手技として普及が進むものと考えられる。現在では主に唾石の摘出に対して用いられているが、今後は唾液腺管の狭窄、耳科免疫疾患に対する薬剤投与などへの応用も期待される。本発表では唾液腺管内視鏡の唾石症以外への応用について症例提示と文献的考察をする。今回、われわれはアナフィラキシー様発作と両側顎下腺腫脹を反復し、唾液腺管内視鏡によりワルトン管内腔の生検にて診断した線維素性唾液管炎の症例と強皮症に対してステロイドの局所投与を行った症例を経験したので報告する。

2019/05/09 11:50〜12:50 第8会場