【目的】再発性喉頭乳頭腫に対するワクチン接種と手術を併用した症例の HPV検査、再発の有無について検討した。
【対象】喉頭分泌液で HPV陽性患者のうち、研究登録した36例に HPVワクチンを3回接種し手術した。その中で治療後1年以上を経て再度 HPV検査を施行した23症例について検討した。接種終了後の経過観察期間は12から79カ月だった。症例はすべて男性で23から72歳だった。治療前は、全例が喉頭分泌液 HPV検査でローリスク群が陽性をしめしていた。喉頭組織は、23例中の20例が HPV-DNAの増幅が検出されていた
。
【結果】治療後の HPV検査では6例で HPV-DNAが検出され、他の17例では陰性化した。また、最終診察の時点で腫瘍が確認されなくなったものは、 HPV陰性化した17例では16例(94.1%)ある一方、 HPV陽性が維持された症例6例では1例(16.7%)であった。従って、 HPVワクチン接種後に HPV陰性化した場合は、腫瘍の再発は有意に抑制されていた( p< 0.01)。
【まとめ】ワクチン手術併用療法による HPV陰性化率は73.9%、そして、 HPV陰性化例は、有意に腫瘍が抑制された。
2019/05/09 10:50〜11:50 第7会場