新須磨病院では外リンパ瘻はありふれた疾患と認識し診療している。当科での外リンパ瘻の新患手術症例数は2002年から2017年までに437例である。今回は兄妹の両側性外リンパ瘻症例を経験したので報告する。症例1 :兄53歳2015年10月当科初診。ダイビング後の外リンパ瘻。眩暈と嘔気、右難聴、両側耳閉感があり、A病院で右内耳窓閉鎖術を受けた。ひどい眩暈はいったん消失したが再発し、鼻かみの後にめまい発作を繰り返し、当科に受診した。両側外リンパ瘻の診断で両側の内耳窓閉鎖術を施行した。その後も再発を繰り返し、両耳とも合計3回の手術を施行。手術の際の CTP検査では両耳とも陽性。症例2(2017年日耳鼻総会で発表) :妹51歳2015年12月当科初診。左耳鳴、左難聴、回転性めまいがあり、2007年11月B大学病院で左メニエール病の診断で左内リンパのう開放術を受けた。眩暈が持続し兄の勧めで当科に受診した。両側外リンパ瘻の診断で2016年2月に両側手術を施行し CTP検査は両耳とも陽性であった。
2019/05/09 11:50〜12:40 第6会場