第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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(目的)本研究の目的は、内耳感覚細胞の過興奮性細胞死における細胞外エクソソーム miRNAと細胞内オートファジーのクロストークを検討し、新規細胞死分子標的としての有用性を明確にすることである。(結果と考察) MiRNA let-7bと TLR-7 agonist処理細胞の細胞生存率は、時間依存性に有意に低下した。 MiRNA let-7b処理細胞では TLR-7、アポトーシス誘導マーカー cleaved-caspase-3、細胞興奮マーカー p-ERK、オートファジー関連蛋白質 LC3-II、 Atg7、 Beclin-1の発現は、時間依存性に有意に増加した。 TLR7 agonistと miRNA let-7b inhibitor同時処理細胞における細胞生存率低下は抑制され、 TRL7、 cleaved-caspase-3、 LC3-IIの発現増加も抑制された。この結果は、内耳感覚細胞の過興奮性細胞死において、細胞外エクソソーム miRNAlet-7bと細胞内オートファジーにはクロストークが存在することを示唆している。(結語)内耳感覚細胞における細胞外エクソソーム miRNAと細胞内オートファジーのクロストークは、新規細胞死分子標的になる可能性が示唆された。

2019/05/09 17:40〜18:50 第5会場