第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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タイトル

哺乳類の新しい聴覚機構 ;外有毛細胞共振説を提唱して3年目を迎えた。
刺激音振動数と固振動数が一致した外有毛細胞が共振すると、モーター蛋白 :プレスチンが活性化され、外有毛細胞の体長が短縮し、W字型に接着している感覚毛が蓋膜を引き下ろし、内有毛細胞感覚毛と接触するという説である。
ベケシーの基底膜進行波説では、正常な蝸牛では絶対に発生しない理由も、前庭窓と蝸牛窓の他に巨大な観察窓を開け、コルチ器と蓋膜を除いて、基底膜だけにした裸の基底膜からである。その様は、透明レジンで作った蝸牛模接で明確に観察された。
また、従来のベケシー説では全く説明不可能であった、絶対音感や、レクルートーメント現象が、メニエル病と音響外傷とで、異なる理由も簡単に説明できるし、蝸牛マイクロホン電位に潜伏時間が何故ないのか、その理由も正しく説明できる。
さらに他覚的聴力検査に使われている耳音響放射の音源もどうして生まれてくるのかも説明可能である。

2019/05/09 17:40〜18:50 第5会場