第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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小児の閉塞性睡眠時無呼吸症( obstructive sleep apnea : OSA)に対する口蓋扁桃摘出+アデノイド切除術は、有効な治療法として広く施行されている。しかし、被膜外で口蓋扁桃を摘出する従来法の手術には、術後の出血や疼痛が指摘されてきた。被膜外扁桃摘出術はベーシックな手術であるが、患者・術者ともに負荷のかかる手術であるともいえる。近年、パワーデバイスを用いた被膜内口蓋扁桃切除+アデノイド切除術( Powered Intracapsular Tonsillectomy and adenoidectomy : PITA)が導入され、従来法に比べて術後合併症が少ない術式として、現在一部の国では本手術の多くが PITAに変わりつつある。被膜内扁桃切除は、皮膜を温存して口蓋扁桃のリンパ組織だけを減量する術式である。これまでも類似の術式は見られたが、パワーデバイスの登場により出血をコントロールしながら、より精緻な手術が可能となった。われわれの施設では2017年より一部の小児 OSA症例に対し PITAを施行している。術後合併症のリスクに関して、当施設での従来法施行例と比較する形で検討した。

2019/05/09 10:50〜11:50 第3会場