第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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経外耳道的内視鏡下耳科手術( Transcanal Endoscopic Ear Surgery ; TEES)は近年国内外で急速に広まり、術後成績も多く報告されるようになった。当初、 TEESは片手操作であることを理由に、術後成績が顕微鏡下耳科手術( MES)に比べて劣ることが危惧されたが、近年の報告では同等である明らかになってきた。当施設でも2010年より TEESを導入し、徐々に適応を広げてきた。今回、当科で鼓室形成術Ⅲ型を TEESで行った症例と MESで行った症例で比較検討する。
対象は2011年1月から2018年3月までに当科で鼓室形成術を行った症例のうち、術前標準純音聴力検査が可能で、術後6カ月以上経過観察可能であった症例である。再手術例と外耳道後壁削除型鼓室形成術を行った症例は除外した。 TEES群は26耳、 MES群は39耳であった。耳科学会術後聴力成績判定基準(2010)による成功率は TEES群で81%、 MES群で74%であり、有意差を認めなかった。不成功例の要因を含めて考察を加える。

2019/05/09 11:40〜12:30 第2会場