第78回 耳鼻咽頭科臨床学会 総会・学術講演会

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側頭骨骨折は頭蓋骨骨折全体の約20%を占めると言われており,骨折線の方向により縦骨折,横骨折と混合型に分類される.鼓室内血腫や耳小骨離断による伝音難聴は,自然経過や鼓室形成術により聴力改善の期待がもてるが,内耳障害による感音難聴,耳鳴,めまい,平衡障害などは難治性であるとの報告が多い.また外傷性の顔面神経麻痺を合併することもあり,場合によっては手術的治療が必要となる.外傷初期には意識障害を伴うことも多く,全身状態や脳外科的治療が落ち着いてから耳鼻咽喉科へとコンサルトされることが多く,内耳障害に対する治療開始が遅れることも難治となる原因の1つであると考えられる.
今回我々は,当科にて経験した側頭骨骨折症例に対し,外傷の種類,症状,治療までの期間,治療方法,症状の改善につき検討したので,報告する.

2016/06/24 13:50〜14:14 P33群

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