第78回 耳鼻咽頭科臨床学会 総会・学術講演会

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中咽頭癌はヒトパピローマウイルス(HPV)の関与の有無で予後が異なることが明らかとなって久しい.当科ではp16免疫染色をHPV陽性中咽頭癌のサロゲートマーカーとして用いている.ほとんどの臨床試験や施設検討の報告は放射線もしくは放射線化学療法を主体としたものであり,手術単独でのHPV陽性中咽頭癌の予後の優位性を報告した論文は少ない.2007年から2012年に当科で根治治療を行った中咽頭扁平上皮癌例は64例であり,このうち手術を主体とした治療を行ったのは28例であった.このうちp16陽性は12例,陰性は16例であった.性は男性25例,女性3例,平均年齢は66歳,観察期間は平均28.7ヵ月,中央値26.5ヵ月であった.Stage分類はp16陽性がStage1/2/3/4がそれぞれ0/1/1/10例であり,p16陰性がStage1/2/3/4がそれぞれ0/1/3/12例であった.これらの症例の局所再発,転移様式,予後について比較検討を行った内容を報告する.

2016/06/24 13:50〜14:26 P27群

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