第78回 耳鼻咽頭科臨床学会 総会・学術講演会

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当科では1985年に本邦で初めて人工内耳手術を行って以来,2015年11月までに775例の人工内耳手術を行い,また術前,術後の言語訓練も一貫して行っている.人工内耳装用者の聞き取りは,術後早期に変化がみられ,その後安定するが,途中でも機器の故障など様々な原因で変化することがある.そのため,当科では外来受診時に,聞き取りについて何%ぐらい聞き取れているか簡単に自己評価(簡易自己評価点)してもらい,聴覚管理に利用しているが,今回その有効性について検討した.
対象は成人103名,平均年齢は53.0歳であった.簡易自己評価点と,装用閾値,67-S,同雑音下,2004CI単語,同文の検査結果との関係について検討した.簡易自己評価点は67-S,2004CI単語,同文の検査結果といずれもP<.0001の有意な相関を示した.外来や遠方においても聴取能の変化が簡単に評価され,早期のトラブル発見などにも応用できると思われた.

2016/06/23 18:06〜18:48 P4群

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