第78回 耳鼻咽頭科臨床学会 総会・学術講演会

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【はじめに】当科では2014年7月から,1週間の入院期間中に種々の平衡機能検査,聴覚機能検査を施行し,近医で診断が困難であっためまい症例,生活指導,薬物治療でコントロールが困難であっためまい症例の確定診断,治療方針の決定を目指している.今回我々は,検査入院前後での診断名変更の有無,検査の有用性について検討した.
【対象と方法】2014年7月から2015年9月までに当科を受診し,検査入院に同意し,検査を施行した80例に対して,純音聴力検査,語音聴覚検査,グリセオール試験,蝸電図,内耳造影MRI,前庭誘発頸筋電位(cVEMP),自覚的視性垂直位(SVV),温度刺激検査,重心動揺検査,各種うつ・スコア,ストレス・スコアのアンケート,各種血液検査を施行した.入院前診断はメニエール病確実例36例,突発性難聴後8例,BPPV疑い8例,遅発性内リンパ水腫3例,聴神経腫瘍2例,メニエール病非定型例前庭型2例,メニエール病非定型例蝸牛型,前庭神経炎後代償不全,Ramsay-Hunt症候群後代償不全,耳硬化症,内耳振盪,起立性調節障害,片頭痛関連めまい症,心因性めまいが各1例,めまい症13例であった.
【結果と考察】検査の前後で診断の変更,追加があった症例は45例(56.3%)であった.原因不明のめまい症と考えられていた症例においても何らかの検査異常を認め,診断,治療方針を決定することができた.

2016/06/23 18:12〜18:48 P2群

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