第78回 耳鼻咽頭科臨床学会 総会・学術講演会

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我々の施設では2004年から誤嚥防止手術として喉頭閉鎖術を施行しており,より低侵襲かつ簡便な方法を追及して術式の改善・工夫を重ねてきた.現在我々は甲状軟骨を温存する声門下喉頭閉鎖術を積極的に行っており,その手術手技,手術侵襲,術後成績等について従来の術式との比較を交えて報告する.
本法は声門下で縫合するため声帯は温存される.また甲状軟骨の切除を行わず,輪状軟骨前面から第2~3気管輪にかけて開窓する低侵襲な術式である.喉頭高位の小児例に対しても容易に行えるという利点がある.また最近になり,声門下粘膜の縫合に,逆行防止処理がなされた吸収糸であるV-Locを使用することによってより容易で短時間の縫合が可能となった.
本法は従来の術式と比較しても手術時間や出血量,摂食嚥下障害レベルの改善,術後合併症の発生率等において良好な成績が得られた.本法は低侵襲かつ簡便であり,初心者にも推奨できる術式と考えられた.

2016/06/24 10:40〜11:40 第3会場

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