耳鼻咽喉科領域においては，手術時の組織切開装置としてコールドメス，電気メス，ショー熱メス，バイポーラシザーズ，CO2レーザー，KTPレーザー，高周波バイポーラシステム，超音波凝固切開装置等が使用されているが，いずれも長所と短所があり，これらの特徴を勘案し上手く活用することで効果的な手術が可能となる．これまで演者は，頭頸部領域の腫瘍や血管性病変あるいは舌扁桃切除術等には主としてKTPレーザーを活用してきたが，我が国におけるKTPレーザーの販売中止，アフターケアーの終了等により，使用が不可能となったため，代替機器を模索していたところ，フレキシブルファイバー式のCO2レーザー装置が開発され，使用可能となった．今回，新しく開発されたフレキシブルファイバー式CO2レーザー装置を喉頭腫瘍手術，舌扁桃切除手術に使用し，フレキシブルファイバー式CO2レーザー手術の有益性が確認できたので本手術をビデオで供覧し，本機器の今後の展望についても考察し，報告する．
2016/06/23 10:50〜11:30 第2会場